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閉鎖した世界。
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09 , 11
車や電車などの便利な交通手段が進歩するのと同時に、
退化していく感覚は間違いなくあるんだなあと自覚する瞬間を、
歩くという日常的な動作の中に感じる。
中高年にやけにウォーキングがブームになっているのは、
ダイエットをしようとか、身体の衰えを気にしてとか、そういう部分もあるんだろうけれど、
それ以上に、動物としての本能的な衰えを感じるからなんじゃないかな、と思ってみる。

普通、自分から率先して不便なことをしようとは思わない。
便利なことがあれば、それに甘んじてしまい、
次第に慣らされていくと、それ以下の環境には戻れなくなってしまう。
だから、苦しいとか辛いとか、面白くないとか面倒くさいとか、
そういう状態が訪れることに対して、すごく忌避的になる。
それが当然と言えば当然。
やはり、便利な方がいいに決まってる。

が、しかし、便利で快適に慣れすぎていくということは、
次第に免疫を失ってしまう、ということなんじゃないかなあと思ってみる。
「歩く以上の交通機関に頼る=運動をしなくなる=肉体的な免疫力の低下」
「美味しいものばかり食べる=苦味、酸味、無味への忍耐力の低下」
「楽しいことばかりする=精神的ストレスへの無力化」

戦後と違って、人間、望みさえすれば、本当に最高に快適な環境を作れるようになった。
嫌いなものが一切ない世界を作ることは、思っているほど難しくはない。
ただ、実際にそういう世界を作ってしまうと、無自覚に身体も心も衰えてしまう。
そういう衰えを機械や薬、あるいは出来る人に頼り切ってしまうと、
いざという時に、自分が何も出来ない人間だということを自覚してしまう。
放り出された瞬間に無力化する恐怖を感じるハメになる。

時代の進歩が早すぎて、快適な環境は望まずとも高速で目の前にやって来る。
現代人はそれを避けることも出来ず、ただ甘んじて受け容れるしかない。
便利が知らず知らずに人を蝕み、人を食い物にして、骨抜きにする。
そういう時代だというのを自覚できないことが本当の怖さか。

かつて、戦争が終わって、GHQは日本人の牙を抜くために、
天皇や国というものを敬わないように、教育を改革し、便利な技術を与えた。
粉骨砕身というその意思力を奪い去ることが、何より求められた。
そして現在、本当にその効果は発揮されて、捨て身の人などほとんどいない時代が来た。
狼は飼い犬となり、野生には戻れない。

本当に、怖いな、と思った。
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