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閉鎖した世界。
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10 , 04
自分はドリフターズ世代ではないので、自信を持って書けないのだけれども、
「8時だョ! 全員集合」
をリアルで見ていた世代というのは、テレビ最盛期だったんじゃないかなあと。
それってのはつまり、見る側と見せる側の需要と供給のバランスがジャストだったってことで、
正にテレビ黄金期と言われるのも納得してしまう。

ちなみに自分たちの世代で知っているのは、
「ドリフ大爆笑」(1978~2000/フジ製作)であって、「8時だョ! 全員集合」ではない。
まあ、その時代というのも、テレビ黄金期と言えばそうなのであるけれど、
若干ニュアンスは違うよなー、という気もする。

例えるなら、前述の「全員集合」(1969~1985/TBS製作)は、
テレビというメディアの青春期で、いわば子供騙しだった。
人生で最も華やかで、最も幼稚で、最も激しい時期。
同時に、視聴者のテレビを見る目も厳しくない時期で、子供騙しで十分だったと言える。

それは、大衆演劇や寄席、映画やサーカス、お祭りなどが現役であったからだろう。
「楽しい娯楽は外で見るもの」というのが当たり前の感覚の人達には、
自宅で気軽に家族揃って見ることの出来るテレビエンターテイメントは、
その当時からすると、画期的な発明だったに違いない。

とすれば、自分ら世代の「ドリフ大爆笑」はその子供が大人になった後の、青年期と言える。
第一次黄金期に培ったものをさらに引き伸ばし、そのまま大きくしていったのが、この時代。
ドリフ大爆笑のOPテーマにもそれは如実に現れる。

「ド・ド・ドリフの大爆笑~
兄さん姉さんパパにママ
じいちゃんばあちゃんお孫さん
そろったところで始めよう」


誰にでもわかる軽妙なテーマと、家族の誰にでも伝わるような笑いの提供を示したこの歌詞。
これこそが、いかりやさんを筆頭に築き上げてきた、ドリフの笑いの魂だった。
家族一同を笑わせる ←ここ重要
それはテーマというよりは事実として成り立っていた。
今のピン芸人が「お笑い好きのお客さんを笑わせるため」の芸しか出来ないのと違って、
ドリフターズは、容赦なくどんなお客さんでも笑わせるだけのことをしてきたのだ。

ただ、この頃から時代は激的に変化していく。
テレビで育った子供が、テレビで育った大人になり、
仕事と家庭、生活とテレビの関係が裏切られ始めるわけだ。
お父さんは残業、お母さんはその時間家事をしていて、見ているのは子供だけ。
おじいちゃん、おばあちゃんは別居していてそもそも家にいない。
そんな家庭環境(=核家族化)が広まり、ドリフビジョンの番組構成は崩れ始めてしまう。

その結果を反映するかのように、テレビの中心はエンターテイメントからドラマに移り、
お父さんの見たい番組を蹴散らして、娘とお母さんがドラマを見たり、その逆があったり、
テレビのチャンネルは奪い合うものへと変貌していく。
いわゆる、チャンネル戦争勃発である。
(この当時はまだビデオ技術が開拓期で、カセット1本も安くなかった。
 もっとも、奪いたいと思えるほど、テレビに魅力があったことも同時に言えるわけだが)

やがて、その戦争期が過ぎると、テレビを見ない時代が訪れ始める。
テレビは居間に一台、なんてイメージは根本から覆され、一人一台が当然になった。
豊かになったと言えば聞こえは良いが、文化的にこれほど貧しいことはないように思う。
かつて、映画を大勢で見ていた感覚や、祭りに皆で参加していた感覚は薄れ、
テレビはDVDと同じように、何時でも、何処でも、一人で見れるものになった。
だから、面白くなくなった、と僕は思う。

うちでは未だに、夕飯時には家族でテレビを見る習慣がある。
その大部分は地域ニュース、全国ニュースなのだけれども、
稀にそれ以外のものを一緒に見ているときは、やはり楽しいと感じる。
家族団欒(だんらん)というのは、こういう感じなんだなあと実感する。

テレビも、映画も、アニメも、小説も、ドラマも、ゲームも、携帯サイトもそう。
人の輪があって、それを話題に盛り上がれるからこそ、楽しいものになるのだ。
いくら楽しいものであったとしても、人がいなくなってしまうとその楽しさは激減する。
一人で笑うのと、みんなで笑うのでは、みんなで笑った方がいい。
欲しいのは自己満足ではなくて、笑っていられる空気なんじゃないかと、そう思う。

昭和というのは、戦後の何もない時代からの復興の歴史だ。
それは人と人とが協力し合って、盛り上がろうとしてきた時代とも言い換えれる。
今、豊かになって、人と人がバラバラに生きられるこの平成の時代を、
果たして平和と呼んでいいものだろうかと思ってみる。
何もなかった頃の方が、幸せだったんじゃないかと。
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コメント

>テレビも、映画も、アニメも、小説も、ドラマも、ゲームも、携帯サイトもそう。
>人の輪があって、それを話題に盛り上がれるからこそ、楽しいものになるのだ。

これ、本当にその通りですよね。
最近めちゃくちゃ痛感してます。
結局どんなことでもみんなで分かち合えるから楽しいんですよね。
ドラクエとかひぐらしとかも完全に一人用ゲームですけど
みんなで共通の話題として語り合える、ってところが楽しかったりしますし。

みんなを楽しませる場、とかみんなのコミュニケーションを広げられるエンジン、を作れるようになりたいなぁ、と。
ポラス [ 編集] URL * 10/06. 17:51
見られていたとは。
おおっと……まさかレスが付いてるとは思わんかった。
Twitter的に独り言喋ってたつもりだったんで、ちょいとびっくり。
レスポンスをしてくれる人がいるということに感謝をしたい。
ありがとう、ポラス君。

メディアも文化も偉い速度で進化してっけどさ、
その速度があまりに速すぎるせいで、見たり聞いたりするものが物凄い勢いで分散してるんだよ。
ゲームは特に顕著で、ハードが各社競合してるせいで、
持ってるゲーム機によって全然話題が共有できないとかザラだよね。
オンラインゲームとかだと、住んでる世界が違えば全く話が合わなくなるし、
音楽とか、好きなジャンルが違いすぎたら耳に栓されてしまうし、
ホームページだって趣味趣向が違えば全然噛み合わなくなってるし、
一年前は求心力を持ってた某動画サイトも、分散化のトラップを避けられずに衰退してるし。

なんだろなー、すごく難しい。
市場が拡大すればするほど、一緒に楽しめる共有感が減るという、ひどい矛盾があるよ。
広がれば広がるほど疎になって、共有してるのに共有できてない孤立感を覚えるし、
狭ければ狭いほど密になって、共有できる人が少ないもんだから孤独感を覚える。
人それぞれなんだろうけど、僕はネットがマイナージャンルだった頃の、
フラッシュとか、MADニュースとか、同人ゲーとか、そういうのが好きだったもんで、
今の、もうどうなってんのかさっぱりわからんオーバーワイドなネットについていけてない。
オッサン化してるんだろうなー。

ただ、いずれこのコミュニティモデルは崩壊する気がするんだよね。
しかも遠からぬ将来に、とか僕は思ってる。
これまでのビジョンだと、ユーザーは常に新しいものに食いついて、
そこに集まってくるから、ブームが生まれて、莫大な利益が生まれてたけど、
今、新しいものの生産速度が速すぎて、ユーザーは幅広く分散してしまう。
それって、各社競合ではなくて、業界共倒れってことなんだよね。特に国内では。

だからSon○とかは既に日本なんてぶん投げて世界に目を向けてしまった。
既存のユーザーに照準合わせて少ないエサの奪い合いしてるよりも、
未開のユーザーを取り込むようなフロンティアスタイルの方が楽に儲かるから。
日本で勝負してるより、中国・アメリカに売り込んだ方が絶対利益デカいもんね。

群れが群れとして仲良くやっていけるのは、限られた狭い空間があるからなんだろうと思う。
それが囲いをなくして、無制限に広がっていけるようになってしまうから、
群れは群れでいられず、広大な平原で一人ぼっちってことも珍しくない。
逆に、増え続ける群れをそのまま囲い続けていたら、内ゲバとかあったり、
弱肉強食にカースト制入ってみたり、結構シビアになってくる。
だから、すごくバランスが難しい。

まあ、いずれどっかに収束していくと思うんだけどさー。
人間2000年以上歴史作ってっけど、宗教とか無数にある中で数種に限定されてっから。
日本は割と現代でも八百万くらい職人系の神がいる気がするけど、
確たる部分がそのうち絶対必要になってくると思うんだわ。
それが歌なのか、本なのか、ゲームなのかわからんけど、
いずれ、みんなのコアになる何かに対して、ニーズを発すると思うよー。
時代ってそういう風に繰り返してっからねー。
水城アクア [ 編集] URL * 10/06. 20:43

エントロピー増大の法則が娯楽にも働いてる感じですよねぇ。
物理学は偉大。

今は広がるのも早いですけど飽きられるのも早い印象がありますね。
昔に比べて娯楽の質が下がった、って訳じゃなくて
群がる人が多いから消費されるペースも早いくなってるんかなー、と思います。
例えはアレですが作物に群がるイナゴの大群みたいな。

個人的には消費されるだけじゃなくて東方の二次創作やらニコニコみたいに
ユーザーが何かを作り出せる土壌がもはや必須になってきてるんじゃないかなぁとか思います。

>群れが群れとして仲良くやっていけるのは、限られた狭い空間があるからなんだろうと思う。
>それが囲いをなくして、無制限に広がっていけるようになってしまうから、
>群れは群れでいられず、広大な平原で一人ぼっちってことも珍しくない。

ある程度の狭さはやっぱ必要ですよねぇ。
広くなるほど、こう、接点が失われるというか薄まるというかー。
ポラス [ 編集] URL * 10/07. 19:24

>ユーザーが何かを作り出せる土壌がもはや必須になってきてるんじゃないかなぁとか思います。
そのビジョンが一番創作物を長持ちさせるんだよねー。
かと言って、そのビジョンの成功例も今のところ、東方やひぐらしくらいしか見当たらない。
企業やサークルはそのビジョンを目指したいんだろうけれども、
根強いユーザーに支えられる東方が根城を張っている今、新規開拓も難しい。

ニコニコはちょっと例外で、創造しているように見えて、実は浪費を早める悪要素の方が強いね。
ランキングに載ってる間はやたら倍プッシュする割に、ランキング外になるといきなり断絶とかザラ。
あと、一次創作以上に注目が集まるせいで、一次創作が逆に人気落としたりとか。
情報過多で息詰まりしてる感を、投稿してた頃からヒシヒシ感じていたよ。
そゆ中においては、ゲーム実況とか二次創作ゲーの開発をしてる人達は偉いと思う。

(なお、ここでも東方は例外中の例外に当たる。
 既にユーザー参加型の土壌が完成している状態からスタートしているため)

レス返ってくると反応しがいがあって嬉しいわー。
ありがたやありがたや。
水城アクア [ 編集] URL * 10/07. 20:08
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